債務不履行に基づく損害賠償【宅建試験解説】

【連載】2020年宅建試験まるかわり解説

管理・仲介業|2019年12月09日

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Q.原始的不能でも損害賠償を請求できるの?

A.できます。

原始的不能も条文に明記された?

 されました(改正民法412条の2)。債務の発生原因や取引上の社会通念上、債務の履行が不能の場合には、債権者はその債務の請求はできません。ただ、現行民法にはこれに関する規定を置いていませんでした。今回の改正で明記されました。

 また、同条2項は「契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、第415条の規定によりその履行の不能によって生じた損害の賠償を請求することを妨げない」と定め、原始的不能についても損害賠償を請求できる旨が明記されました。

 ちなみに、原始的不能とは、契約成立時に債務の履行が不可能な場合(たとえば、不動産売買契約が成立したが、数日前に事情を知らない別の者に売却され移転登記も済ませているような場合)をいいます。

債務者は無過失でも損害賠償責任を負うの?

 債務不履行責任は債務者の帰責事由を要件としています。この点に関しては、改正前も後も同様です。しかし、改正民法では、「その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして」との修飾句が追加されています。

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