年間3552件の賃貸仲介を行う三光不動産(北海道札幌市)は、賃貸仲介事業を分社化し、専門性を高めたサービスの提供を進める。管理戸数1万2600戸超の管理事業と売買仲介事業、そして賃貸仲介事業を独立させたグループ会社化で、さらなる事業拡大を図る。
専門性の向上図る
独立した新会社は、SANKO(サンコー)リーシングマネジメント(同)。2022年6月に分社化し、同年8月に札幌市中央区に店舗をオープンした。
社長には、三光不動産で執行役員を務める菅原宣弘氏が就任。5人の従業員のほか、役員が1人在籍する。現在は、グループ合計で賃貸仲介拠点を6店舗展開しており、今後新店舗を増設する際はSANKOリーシングマネジメントが運営する店舗として開設する。展開エリアは、三光不動産の管理事業のメイン商圏となる札幌市内を予定する。
菅原社長は「開店から2〜3カ月で、既存店舗に並ぶ売り上げを達成した。当社は5月決算だが、初年度計画を順調に達成する見込みで、良いスタートを切れている」と話した。
同グループは、これまでも賃貸仲介事業に注力してきた。17年にウェブ反響の一次対応業務やウェブ集客のための情報更新を専任で行うウェブマーケティングチームを設立。人員体制は社員2人とパートスタッフ8人の計10人。23年の繁忙期は、19年比149%と急増しているウェブ反響にも、平均30分以内で一次対応を完了しているという。
同社は、同チームの実績や、反響から成約までのKPI(重要業績評価指標)の設定方法などの賃貸仲介業務に関わるノウハウを蓄積し、今後社外に提供していくことを視野に入れる。菅原社長は「賃貸仲介の専門部隊として成長していきたい」とコメントした。
SANKOリーシングマネジメント
北海道札幌市
菅原宣弘社長(45)
(2023年5月22日4面に掲載)