地主の挑戦、所有不動産の建て替えで街の新陳代謝促す
賃貸経営|2022年02月15日
「景観を良くする建物を造り、西池袋地区がきれいになって、環境が良くなれば住んでいて誇らしい。自分もその一端を担っていることを光栄に思います」。そう話すのは、東京都豊島区西池袋の地主である鏑木浩一郎オーナー(東京都豊島区)。単身者が多かった街にファミリー層を呼び込み、街づくりの担い手となってもらいたいと考え、所有地を活用してきた。街の移り変わりを肌で感じてきた鏑木オーナーは、建て替え時期を迎えた建物に、地元の未来の姿を見据える。
将軍の休憩所が便利な都会に
鏑木オーナーは、JR山手線「池袋」駅からも、同「目白」駅からも徒歩5分ほどである西池袋2丁目を中心に約150戸を所有・管理している。鏑木家の歴史は古く、鎌倉時代から代々伝承されてきた家だ。この地域とともに700年以上もの歴史を重ねてきた。池袋と目白の中間に位置するこの場所は、戦火を逃れたことで古くからの街並みが残る閑静な住宅街だ。祖父は室町時代につくられた雑司が谷の鬼子母神堂の総代を務めたこともある地元の名家。代々、この土地を治めてきた。




