2年空室が賃料1万1000円増で即入居

2016年03月10日 | リノベーション

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「トーイコーポ深江橋」(大阪市)は大阪市営地下鉄中央線深江橋駅(同)から徒歩4分の場所に立つ、築39年RC造5階建ての賃貸マンションだ。
以前5階の1室に約300万円を投資して、設備の入れ替えなどリフォームを行ったが入居が決まらず、2年近く空室になっていた。

アトリエ01.jpg

「システムキッチンや追いだき機能付きの浴槽など、設備を新しくするだけでは、入居付け、ましてや賃料アップをするのは難しい」と語るのは、アトリエ(東大阪市)のエリアマネージャーを務める伊藤真一氏だ。
過去の失敗からリフォームに対して消極的になっていたオーナーを説得しリノベーションを行ったところ、募集開始後間もなく1万1000円の賃料上乗せで、入居者の獲得に成功した。

総工費230万円弱をかけて、2DKの和室を1DKとワークスペースからなる洋室に間取り変更した。
入居者の心を射止めたのは、ヴィンテージ風の内装だ。
白く塗装した杉板を壁に貼りつけたり、室内の各所に意図的に経年加工を施すことで素材感を際立たせた。


アトリエ02.jpg


「物件の仲介とリノベーションの施工を一括で手掛けています。3年で投資額を回収することを念頭に、既存の設備を利用したり、床面はフロアタイルを使用することでコストを抑えました」(伊藤氏)

ヴィンテージ風のアレンジの効果は、部屋の見た目を良くすることだけではない。
物件の「古さ」を「味わい」にすることで、入居者が2回転、3回転しても部屋の魅力が薄れないという。
実際にリノベーション後最初に30代会社員の男性が入居し、2年後転勤により退去になったが、すぐに20代男性の入居が決まったという。
「新築のようなきれいな部屋にしてしまうと、部屋を気に入るのは最初に入居する1人だけです。何年たっても誰かに愛される部屋でなくてはなりません」(伊藤氏)

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