収益不動産の売買仲介を行うウェーブハウス(岡山市)は、賃貸仲介・管理をメインに手がけてきたが、2003年より売買仲介事業にシフト。地元での知名度向上を狙った取り組みで、現在では年間売買仲介件数239件にまで伸長。売り上げの半分以上を占めるまで成長させてきた。近年はグループ会社を立ち上げ、システム開発にも注力。ほかの不動産会社、工務店への販売にもつなげ、システム販売で大きな利益を上げる。創業者である市川周治社長に、同社の成長のポイントと今後の事業展開を聞いた。
管理3000戸から方針転換 売買仲介をメインに経営
―御社の事業規模と主力事業を教えてください。
主力事業は売買仲介です。岡山市内の住宅を中心に22年度は年間239件で、売り上げの約54%を占めています。創業時は賃貸仲介から始め、オーナーの信頼を獲得することで、賃貸管理を伸ばし、最大で3000戸を管理していましたが、主力事業を売買仲介に転換。新規の受託営業をやめ、管理物件の解約に伴って管理戸数は自然減少していき、今では約500戸にまで減り、事業売り上げは全体の約5%となっています。
―売買仲介においては、どのような物件の取引が多いですか。
一番取り扱いが多いのは実需向けの中古マンションで、22年度の仲介件数は189件。次点が投資用のマンション・アパートで38件です。自身でも不動産投資を行っていて、その成功事例をフィードバックすることで、顧客の資産構築のコンサルティングをしています。
―なぜ管理戸数が3000戸にまで増えたのに、売買仲介にシフトしたのでしょうか。