辰(たつ)年は変革と激動の年といわれるが2024年が明けて1カ月が経過した。元日に能登半島を襲った地震や翌日の羽田空港の航空機事故をはじめ、世界中で多くの災害が続いている。
賃貸物件の売却、買替は慎重
米国ではレームダック化したバイデン政権が激変する世界の外交・経済でリーダー役を果たせず、基軸通貨たる米ドルの終焉(しゅうえん)も危惧される。
世界第2の経済圏 中国市場の崩壊
1月5日、中国のシャドーバンク(影の銀行)大手である中植企業集団の破産申請が発表された。ピーク時の資産運用額が1400億ドル(約20兆3000億円)を超える巨大企業で、深刻化する中国不動産危機に襲われた結果だ。
同社は個人や企業向け資産管理業務をはじめ、鉱山、医療、バイオ事業など多岐にわたる中国大手企業に関与し、その影響は計り知れない。
世界経済のけん引役を期待された中国だが、貿易不振にあえぐ中で国内不動産市場でのバブル崩壊が始まった。南部の大都市・広州市の大型ショッピングセンターでは買い物客の往来も途絶え、23年末には現地で1万人余りの従業員を抱える日系大手企業が工場閉鎖を決めた。
共産党政府による人口抑制を目指した一人っ子政策の下、共同富裕による豊かさを求め、子どもたちに大学教育を推奨したが、景気減速で大卒の4割以上が就職できないと知り合いの中国人が嘆いていた。