福岡県北九州市を中心に賃貸住宅を5617戸管理するアンサー倶楽部(福岡県北九州市) は、管理を基盤事業としながら、売買仲介や買い取り再販で成長を続ける。また、毎年の新卒採用を安定的に行い、事業拡大の継続を目指す。アンサー倶楽部の三谷俊介社長に、同社の成長の理由と今後の戦略について話を聞いた。
プロマーケに上場 HD3社体制
―アンサーホールディングスとしてTOKYO PRO Market(トウキョウプロマーケット)に上場しました。
2016年に持ち株会社のアンサーホールディングス(福岡県北九州市)を設立し、22年1月に上場しました。その連結子会社でホールディングスの売上高の多くを占めるアンサー倶楽部では、売買事業、賃貸管理事業、リフォーム事業を行っています。同じく連結子会社に売買仲介事業を行うアンサープロパティ(東京都中央区)。グループ会社に相続にまつわる相談を受け付ける北九州アンサー相続サポートセンター(福岡県北九州市)があります。
―ホールディングスの売り上げ構成比を教えてください。
23年6月期の売り上げは16億8700万円で、営業利益は8800万円でした。売上高のうち、売買再販事業が約44%、自社管理物件の賃料収入を含む賃貸管理事業が約40%、リフォーム事業が約16%でした。
―上場の目的について教えてください。
人材の確保と、社内整備です。24年に16人の新入社員を迎えました。この人数は例年通りなのですが、人材確保が難しくなった中で採用人数を維持できているのは、上場の効果があるのではないかと考えます。上場を見据え、社内ルールや勤怠管理の見直しを行ったため、労働環境が向上しました。結果的に、強固な組織づくりができたと感じています。
―上場を機にこれから力を入れていく事業はありますか。
売買仲介と買い取り再販事業をさらに強化する予定です。北九州市を中心とした福岡県内に関してはこれまで通り賃貸管理と売買に力を入れる方針ですが、県外では売買仲介と買い取り再販に注力します。現在はエリア進出のために熊本県・佐賀県・大分県などの九州エリアで、出店などに向けた情報収集や不動産会社の訪問を行っています。ゆくゆくは中国地方への進出も検討しています。積極的に動くことで、新たなビジネスのチャンスなどもつかめたらと考えています。