東京23区を中心に収益不動産の開発や再生を行う東京アセットソリューション(東京都港区)は、2023年度の売り上げが135億円と、前年度から26億円伸ばした。マンションの開発・販売に力を入れ、長期目線での収益性向上を見据えた戦略が奏功している。寺敷信昭社長に、これまでの軌跡と今後の展望について聞いた。
長期目線での価値向上を重視
2年で売上2倍
東京アセットソリューションは、東京23区を中心に投資用マンションの開発や再生、賃貸業、賃貸管理など幅広く展開し事業を拡大してきた。売り上げは、21年12月期に66億円、22年12月期に109億円、23年12月期は135億円と堅調に成長を続ける。
事業の特徴は、長期目線で収益性向上を見据えた不動産の開発、販売だ。特に、複数の権利者がいる不動産を、時間をかけて取得し、その後、デベロッパーに売却することで、売り上げを伸ばしてきた。取得した不動産の収益性を最も高めるための手法として、売却、開発、再生など幅広い可能性を長期的な視野から検討。事業を走らせながら、柔軟に戦略を変える。
同社が所有する物件数は52件(23年12月末時点)。事務所などの事業用と共同住宅などの居住用の割合は半々だ。物件の戦略変更で保有が長期化し売り上げのめどが立ちにくいデメリットを補うため、数多く物件を保有することでリスクヘッジとしている。