機関投資家の物件管理を主とするGood(グッド)リアルエステート(以下、GRE:東京都港区)の管理戸数は、2024年12月末時点で1万3384戸。4年間で約4倍に伸長した。市場分析データに基づいた透明性の高い管理業務と、ITを活用した管理手数料の価格競争力が強み。これによりリピート契約を増やしてきた。「27年中に管理戸数2万戸を目指す」と語る牧野修司代表取締役会長を取材した。
27年中に2万戸目指す
リピート受託、寄与 継続率が約60%
GREは、福岡市で総合不動産事業を手がけるGood不動産(福岡市)のプロパティマネジメント(PM)事業を分社化し、13年12月に東京都で設立した。機関投資家が所有する賃貸マンションの管理事業を専業とする会社で、設立当初の管理戸数は5棟300戸ほど。東京都と関西エリアで徐々に受託を増やし、管理戸数は20年4月期で3326戸になった。20年には愛知県名古屋市に営業拠点を開設、24年12月末時点で管理戸数1万3384戸と、4年間で約4倍に増えた。
管理戸数の内訳は、関東エリアが最も多く178棟7961戸。次いで関西エリアで48棟4263戸、中部エリアで16棟1160戸だ。
管理戸数が拡大する要因として大きいのは、継続率の高さだ。PM事業では、運用期間が2〜3年で満了するファンドも多く、ファンドが解散すれば対象物件の管理委託契約も解約になる。管理戸数が増えれば、解約も多くなってしまう。しかし、GREではファンド解散後も、管理を継続することが多い。顧客である機関投資家やアセットマネジメント会社が、コストパフォーマンスを含む過去の実績を評価し、同社に管理を引き続き依頼するからだ。ファンドが終了した後も同社が管理を行う継続率は約60%。さらに同じ顧客から新規案件の受託や紹介も受けるため、管理戸数は増大する。