子育て世帯をターゲットに
東急不動産(東京都渋谷区)は、東京都江戸川区西葛西にある築34年の賃貸マンションをリノベーションし、賃料を35%引き上げた。募集開始から5カ月で、リノベした16戸のうち、14戸が成約した。
同物件の事業主は東急不動産。リノベーションプラットフォームを運営するリノベる(東京都港区)がプロジェクトマネジメント担当として企画から設計、施工までを行った。物件は「コンフォリア北葛西」でRC造8階建ての全57戸。東京メトロ東西線の西葛西駅から徒歩15分の場所に位置する。
今回リノベを実施したのは、共用部と空室だった16戸。共用部はエントランスや階段室を中心にバリューアップした。エントランスにはデッキスペースや植栽を設けたほか、近隣の公園の位置を示した「公園マップ」を設置。入居する子どもたちにも愛着を持ってもらえるようにした。階段室には、子どもが見て楽しめるよう動物をモチーフとしたグラフィックデザインを施した。
リノベを実施した専有部は、平均専有面積67.3㎡の2SLDK・3LDK。16戸の賃料は管理・共益費込みで平均19万3000円だ。改修は水回り設備を一新し、玄関脇にあった納戸にエアコンを設置できるよう設計を変更した。そのほか、玄関先にベビーカーなどが置ける広いスペースを設けた。リビングにある壁紙の一部に黒板クロスを採用。室内にはインナーテラスを設け、プランターなどが置けるようにした。
室内に設けたインナーテラス
リノベするにあたり、コンセプトは「暮らしに愛着を」と定めた。同物件の周辺にファミリー層が多く住んでいたことや周辺に保育園や小学校があることを考慮して、ターゲットをファミリーに設定したという。
周辺には同程度の築年数のリノベ物件がなかったことから、バリューアップにより賃料を35%引き上げることができた。
今後の方針について、住宅事業ユニットの大柴実佳主任は「エリアは特に限定せず、良質な物件があれば取得してバリューアップを図る。対象は、中規模から大規模の物件を想定している」と話す。ワークスペース付きや子育て向け設備の設置などコンセプトを持たせて、専有部と共用部をリノベしていく予定だ。
(2025年8月18日2面に掲載)




