内縁関係の配偶者が死亡した場合の賃借人の賃貸契約

【連載】新・法律エクスプレス 第59回

法律・制度改正|2025年11月23日

Q. 内縁関係にある配偶者と共に居住していた賃借人が死亡した際、当該賃借人に相続人がいない場合、内縁の配偶者はこの借家に居住し続ける権利がありますか。上記の場合において、賃借人に相続人(法律上の配偶者、子供、親兄弟など)がいるときにはどのような事例がありますか。

内縁関係でも明け渡しは困難 更新時、同居人の有無・属性把握

A. 1点目について、被相続人の配偶者は常に相続人になります(民法890条)が、ここでいう配偶者とは法律上の婚姻関係にある夫婦の一方をいうため(法739条)、内縁の配偶者は相続人になりません。

 もっとも、借地借家法36条1項は居住用建物の賃借人が相続人なくして死亡した場合において、その当時事実上夫婦関係にあった同居者は賃借人たる地位を承継する、同2項は当該建物の賃貸借関係に基づいて生じた債権債務は、当該建物の賃借人の権利義務を承継した者に帰属すると規定しており、内縁の配偶者の居住権を保護しています。

 そのため賃借人に相続人がいない場合、賃借人の死亡を理由に内縁の配偶者に明け渡し請求をすることは当然にはできません。

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