大学生向けに改装し16戸中14戸の空室を解消
2016年08月06日 | リノベーション
生活協同組合と連携で満室経営
ファミリー向けから単身向けにリノベーションした結果、16戸中14戸に上っていた空室を解消した木造2階建てアパート群『CASA清風荘』が大阪府豊中市に立つ。
改修前の物件は、全8戸の和室2DKが2棟分で合計16戸。
それぞれ築30年と40年だ。
設計組織DNA(京都市)が2013年3月にそれぞれワンルーム10戸と12戸にリノベーションを完成させた。
BEFORE
当時の賃料データはないが、2DKで8万円しない地域。
改修後は賃料4万8000円(約20㎡)~6万円(約28㎡)で、満室運営の場合は年間1610万円におよぶ。
ターゲットを変更したのは、最寄り駅からは徒歩11分だが、大阪大学からは徒歩5分という立地で、学生へのニーズがあると考えたからだ。
4.5畳と6畳の2室は、ファミリーで住むには手狭な間取りであると判断したことも理由のひとつだ。
最も支持されているのは、外観だ。
もともと壁全体が白いだけの集合住宅を、1階部分を木の横格子、2階部分を黒の横ストライプが印象的な壁にデザインを変更した。
リノベーションにかけた金額は1億2900万円に上る。
建て替えにしなかったのは、既存不適格物件で、建物面積を減らさざるを得なくなるからだ。
費用についても、建て替えの場合と改修の場合とを比較すると、建て替えのコストが1.5割高かった。
大学生専用にし、管理を大阪大学の生活協同組合に委託した。
大学生・大学院生が入居するので期間は1年から4年になるが、1カ月以上空室が続くことはない。
実際の入居者からは「みんなと少し違う、格好良いところに住んでいるという優越感があり、友達に自慢できる」という声があるそうだ。