30代夫婦を魅了した大正ロマン部屋
2017年06月26日 | リノベーション
家賃6000円アップで成約
丸進不動産(神奈川県横浜市)は築24年の物件を、大正ロマンをコンセプトにリノベーションした。
家賃は6000円上げた8万9000円となり、募集後3カ月で入居が決定した。
物件はJR横浜線「中山」駅から徒歩4分にある『シャレー欅(けやき)』の1室。築年数が古くなり、周囲の競合物件で空室が目立っていたため、退去があった際にオーナーに改修の提案を行った。
専有部分は42㎡で、間取りは2DK。20代後半から30代のDINKSや夫婦をターゲットにした。
デザインは、レトロ感のある大正時代の住宅をイメージした。
以前の内装は白を基調にしたオーソドックスな部屋だったが、洋室の引き戸には黄土色、緑色、赤色などの色が入ったビロード板をはりつけた。板は波・渦の模様になっており大正期の建築に多く見られる西洋を意識したステンドグラス風の仕様にした。同じ洋室内の机にも引き戸と同配色のステンドグラスを意識した卓上ライトを備えつけた。
after
before
天井、床、扉に使われている既存の建具の経年した風合いがなじむように工夫した。壁紙は左官がこてでしっくいを塗り波形の模様をつけたような和のテイストを感じさせる商品を張った。
洋室以外ではキッチンが特徴だ。ありふれていた白のキッチンを、茶色のペンキで塗り落ち着いた雰囲気になっている。
成約したのは30代の夫婦。特に夫の方が同部屋のレトロなコンセプトに共感したことで入居を決めたのだという。
担当者の飯田隆氏は「天井の木材についてはつや出しを行っている。これによりレトロな雰囲気をより一層引き立てることができたと思う」と語った。
工事費は約300万円だった。