収集品が見栄えするリビング新設
2017年08月07日 | リノベーション
家賃1万2000円アップで成約
管理・仲介業務を行うテルミ(さいたま市)は築30年の物件を、「オタク」が趣味に没頭できる部屋へ改修した。家賃は1万2000円アップの8万2000円となり、3年続いた空室が2カ月で成約した。
物件はJR東北本線「東大宮」駅から徒歩5分の『原中マンション』の1室。改修前は和室のある2DKで、近隣に高層マンションがあることから日当たりの悪い部屋となっていた。その結果、駅近という立地にもかかわらず3年間の空室につながった。
ターゲットとしたのは、自分の趣味にお金や時間をかけることをいとわない「オタク」。
特に比較的高額な家賃を支払うことができる40代の独身社会人を狙った。薄暗い部屋であることも趣味のフィギュアやポスターが焼けずに済むことができる好条件になると考えた。
フィギュアなど収集品を飾るスペースには十分に広いリビングが必要と考え、2DKから約20㎡のリビングがある1LDKに改修した。
心地よい空間で好きなことに打ち込めるように、ターゲットである中年を考慮してシックなデザインで統一。リビングの2面には円状の木目があるクロスを使用し、同様に床はフローリングに張りかえた。さらに黒のクロスを居室入口付近に張ったことで落ち着いた雰囲気が広がっている。天井には12個のスポットライトを設置。お気に入りのコレクションが映える工夫を行った。
after
before
設備面では対面キッチンを採用し、自分のコレクションを眺めながら料理や食事をすることができる。
成約したのは、想定通り40代の男性社会人。入居理由は対面キッチンと、落ち着いた空間だった。
高田晃専務は「広いリビングであることから入居する人がSOHOとして利用も可能だ」と語った。