全国賃貸住宅新聞の独自企画「管理戸数ランキング2024」には、200戸以上を管理する賃貸管理会社1085社が参加した。本記事では、管理戸数ランキングの1〜10位を詳しく解説する。
トップ10、今年もほぼ変わらぬ陣容
大東建託グループ(東京都港区)が安定の首位。続く積水ハウスグループ(大阪府大阪市)、大和リビング(東京都新宿区)など、建築会社系列の管理会社がランキング上位の常連として並んだ。トップ10の顔ぶれは前回とほぼ変わらなかった。ただし、今回回答のなかったSEIWA(セイワ)グループ(東京都千代田区)に代わり、リロパートナーズ(東京都新宿区)が10位にランクインした。
1位 大東建託グループ 前回1位 東京都港区
連続首位を誇る業界最大手。建築請負からのマスターリース受託で安定的に戸数を伸ばす。管理戸数は126万1104戸と前回よりも約3万戸伸びた。全体の管理戸数のうち、マスターリースの割合が約98%を占める。
グループの大東建託(東京都港区)で建築した物件の借り上げを行うことで安定的に管理を伸ばしてきた。管理を委託するのは個人のオーナーが多いが、土地を仕入れて賃貸住宅を建築した開発物件からの管理案件も増やす。
管理戸数 | 126万1104戸 (前回123万339戸) |
マスターリース戸数 | 124万2156戸 |
PM戸数 | 0 |
拠点数 | (仲介機能のみ) 332カ所 (管理機能のみ) 178カ所 (両機能) ー |
2位 積水ハウスグループ 前回2位 大阪府大阪市
積水ハウス(大阪府大阪市)の賃貸住宅「シャーメゾン」を中心に、管理戸数は70万戸を突破。前回から約1万6000戸管理戸数を伸ばした。管理物件の平均入居率も、数年間約98%を維持する。
40年を超える賃貸管理業歴で培ってきたノウハウとグループ内における順調な賃貸住宅供給で安定的に管理戸数を伸ばす。入居者向けサービスの強化のみならず、DX(デジタルトランスフォーメーション)を用いたコストダウンを推進。リテナント時の家賃増額も積極的に進めている。
管理戸数 | 70万8464戸 (前回69万1635戸) |
マスターリース戸数 | ー |
PM戸数 | ー |
拠点数 | ー |
3位 大和リビング 前回3位 東京都新宿区
大和ハウス工業(大阪府大阪市)を中心とした大和ハウスグループの賃貸住宅管理会社。2022年にサブリース事業を行っていた大和リビングマネジメントを大和リビングに経営統合し、管理業務の効率化を図った。グループ内で建築する物件からの管理受託をメインに扱う。
グループの賃貸住宅「D-ROOM(ルーム)」の供給増に加え、リノベーション事業の強化も奏功し、管理戸数を前回から2万戸以上伸ばした。管理戸数全体の約92%に相当する60万6159戸がマスターリースとなる。
管理戸数 | 65万9148戸 (前回63万7815戸) |
マスターリース戸数 | 60万6159戸 |
PM戸数 | ー |
拠点数 | ー |
4位 レオパレス21 前回4位 東京都中野区
単身者向けの家具・家電付き賃貸物件を全国展開し、企業の社宅需要に応えるなど、独自の地位を確立。全国の上場企業の約74%が寮や社宅として利用する。管理物件のスマートロック導入にも力を入れている。
同社施工物件の不備の解消に向け、改修も進める。
管理戸数は前回より減少しているものの、依然として55万戸以上を管理。そのうちの大部分を占める55万1038戸がマスターリースとなっている。
管理戸数 | 55万4373戸 (前回56万1231戸) |
マスターリース戸数 | 55万1038戸 |
PM戸数 | ー |
拠点数 | ー |