スルガ銀行(静岡県沼津市)の中古アパート・マンションへの不正融資問題を巡る交渉が長期化している。調停の申し立てから丸2年がたつが、解決への糸口は見えない。銀行側の責任の立証について、個別判断とするのか、体制に問題があったとするかで争点が分かれている。
個別か組織か 論点かみあわず
債務残高1000億円超
スルガ銀行の中古アパート・マンションに対する不正融資の問題で、スルガ銀行と被害弁護団との交渉は膠着(こうちゃく)状態が続く。
不正融資をあくまで個別の案件として取り扱うか、組織的な問題として銀行側に責任を認めさせるかで両者の意見がぶつかっている。
スルガ銀行によると、同社が実行した投資用不動産向け融資全3万7907件のうち、約2割に当たる約7500物件で、審査書類の改ざんや偽造が発覚している。