所有者明確化狙い23年法改正 地裁による管理人選任可能に

【連載】弁護士が解決!!身近な不動産トラブル 第115回

賃貸経営|2024年07月12日

 近年、所有者が誰かわからない不動産(所有者不明不動産)や、管理が不十分なために危険な状態になっている不動産(管理不全不動産)が増加していることを受けて、このような不動産物件を適切に管理するための制度が創設されたと聞いたのですが、どのような制度なのでしょうか?

所有者不明や管理不全不動産に関する財産管理制度

 最近、不動産登記を見ても、現在の所有者が誰なのか判明しない不動産や、適切に管理する人がいないために管理不全状態に陥り、近隣住民や通行人などの第三者にとって危険な状態になっている不動産が増加しており、このような所有者不明不動産や管理不全不動産が社会的な課題として認知されるようになりました。

 このような経緯から、2021年に法改正が行われ、23年4月から改正法が施行されました。

 この改正により、所有者不明不動産については、調査を尽くしても所有者やその所在を知ることができないなど、一定の利用条件を満たす場合には、利害関係人が地方裁判所に申し立てることによって、所有者が不明な土地または建物の管理を行う管理人を選任してもらうことができるようになりました。

 また、管理不全不動産についても、所有者による管理が不適当であることによって、他人の権利または法的利益が侵害され、またはその恐れがあるなどといった、一定の利用条件を満たす場合には、同様に、利害関係人が地方裁判所に申し立てることによって、その土地または建物の管理を行う管理人を選任してもらうことができるようになりました。

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