外国人受け入れ 管理会社がやるべきことは

賃貸経営|2023年02月12日

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Qコロナが収まりつつあるので、外国人入居者の受け入れを強化しようと思っています。生活文化の違いから、トラブルが起こらないか心配です。
管理会社としてどのような対策をとるべきか取材してほしいです。

 入国制限の緩和により、インバウンド(訪日外国人)需要が回復傾向にあります。観光地などでは、外国人観光客を以前よりも見かけるようになりました。賃貸住宅に入居する外国人の数も、今後増えてくるでしょう。では、外国人入居者とのトラブルを防ぐために、何をすればいいのでしょうか。外国人向け物件ポータルサイト「wagaya Japan」を運営する日本エイジェント東京本部の草薙匡寛ゼネラルマネージャーに、話を聞きました。

草薙匡寛氏の写真

日本エイジェント 東京本部 ゼネラルマネージャー 草薙匡寛 
株式会社日本エイジェント東京本部と国際事業部の責任者を兼任。外国人専門不動産ポータルサイト「wagaya Japan」の運用を開始。自社の外国人対応ノウハウを活かし、不動産会社の外国人対応をサポートするサービスを展開。

 

~~~ 目次 ~~~■
まずは多言語化に対応する
外国人仲介の体制がある仲介会社を選ぶ
外国人の属性を細分化して判断する
~~~ ~~~ ~~~■

まずは多言語化に対応する

ー外国人入居者の受け入れに関心はあるものの、トラブルを心配して躊躇するケースが多いようです。管理会社として、まずは何をするべきでしょうか。

 仲介会社・管理会社問わず言えることですが、外国人入居者を受け入れる点で、最も重要なことは、多言語体制を整えることです。これは、全て自社の社員やアルバイトで賄うべき。というわけではありません。外国人向けの保証会社や、多言語対応のコールセンターなど、サービスは数多くあります。アウトソースも利用しながら、外国人入居者と接するそれぞれのタイミングで体制を作ることですね。

ーそれぞれのタイミングと言うと、管理会社においては外国人入居者の、鍵の引き渡し時・入居中・退去時での対応が必須。ということでしょうか。

 そうですね。特に、他の仲介会社が入居を決めてくれる、いわゆる"他社付け"の場合は注意が必要です。契約行為は主に仲介会社が担当しますよね。そうすると、管理会社からすれば、仲介会社の担当者が外国人入居者に対して、どこまで説明をしてくれたか把握できません。これが後に「聞いてなかった!」の火種になります。管理会社の外国人対応と言えば、どうしても入居中・退去時が注目されがちですが、私は入居時にこそ気を付けたいと思っています。

外国人仲介の体制がある仲介会社を選ぶ

ー他社付けのケースだと、確かに契約内容はブラックボックス化してしまいますね。では、客付けは外国人仲介専用のチームや体制のある仲介会社にお願いしたほうがいい。ということになりますか。

 体制が整っている仲介会社にお願いするのは、おススメですね。日本での生活文化の違いや、家賃の支払方法など、契約時に詳しく説明してくれています。初めて外国人を受け入れる管理会社であれば、そこからスタートしてみるといいでしょう。まずは数名だけ受け入れてみて、問題なければ徐々に割合を増やしていく。という具合です。ただ、外国人入居者の数を増やしていくと、自社付けや、体制の無い仲介会社からの客付けにも対応する必要があります。そうなると、管理会社でも外国人入居者を審査する基準を持っていた方がいいでしょう。

外国人の属性を細分化して判断する

ー外国人の入居を審査する場合、注目するべきポイントはありますか。

 国籍・在留資格・支払い能力の3つですね。ここは、外国人入居者を審査する点において、重要です。国籍は言わずもがなですが、育った国によって、文化が違います。ベランダでバーベキューをする。という行為がマナー違反にならない国もあります。どんな文化で育ったのかを知る上で、国籍はマストです。次に在留資格、つまり何の目的で日本に来ているのかです。例えば、1年で帰ることが決まっている外国人と、中長期的に日本に住む予定の外国人は同じと言えるでしょうか。在留資格は、日本に馴染む意思がありそうかを判断する材料となります。最後に支払い能力。これは、決して本人だけに限りません。留学生の中には、国からの奨学金で来ている人もいれば、名家の出身者もいます。どこから家賃や生活費が支払われているのかを把握しておく必要があります。なので、この3点を考慮して、外国人入居者を細分化して判断したほうがいいですね。

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 いかがでしたでしょうか。

 外国人の受け入れは、管理会社からすると心配事が多いと思います。トラブルを起こすとオーナーからの信頼を落としかねないため、まずは慎重に始めた方がいいですね。ただ、外国人のマーケットは非常にポテンシャルがあります。今回紹介したポイントを抑えて、今後の管理事業に役立てていただければ幸いです。ご質問いただき、ありがとうございました。

(記事執筆:デジタルメディア事業部山本悠輔)

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